肘関節は、日常動作の上でも非常に重要な動きをしている部位です。

肘関節の動きというと、曲げ伸ばしでしょうか?
医師

そうですね。

肘関節は屈曲や伸展という動きのほか、それ以外にも回内、回外という動きをしています。

 

そこで今回は、肘関節の動きについて

  • 屈曲・伸展
  • 回内・回外
  • 検査方法

などを解説したいと思います。

肘関節の屈曲・伸展を解説

肘関節の屈曲と伸展

肘を曲げることを屈曲、伸ばすことを伸展といいます。

 

肘関節の屈曲と伸展

腕の骨は上腕骨・橈骨・尺骨からなりますが、屈曲や伸展は上腕骨と尺骨がつくる腕尺関節が働くために腕橈関節がこれについていくための動きとなります。

医師
屈曲と伸展、それぞれについて解説します。

屈曲

  • 上腕二頭筋(読み方は「じょうわんにとうきん」、英語表記で「biceps brachii 」)
  • 上腕筋(読み方は「じょうわんきん」、英語表記で「brachoalis」)
  • 腕橈骨筋(読み方は「わんとうこつきん」、英語表記で「brachioradialis」)

などの筋が収縮することにより生じる動きです。

肘関節の屈曲

上腕二頭筋は、力こぶをイメージするとわかりやすいですね。

また、腕橈骨筋はビールジョッキを持ち上げる際にも使われる筋であることから、「beer raising muscle」ともいわれます。

伸展

  • 上腕三頭筋(読み方は「じょうわんさんとうきん」、英語表記で「triceps brachii」)
  • 肘筋(読み方は「ちゅうきん」、英語表記で「anconeus」)

などの筋が収縮するによって生じる動きです。

肘関節の伸展

上腕の筋は、内側・外側上腕筋間中隔を挟んで、屈側に上腕筋・上腕二頭筋、伸側に上腕三頭筋があります。

 

肘関節の回内・回外を解説

内側に腕を回すことを回内、外側に回すことを回外といいます。

回内と回外

どちらの動きも、橈骨と尺骨がつくる近位橈尺関節という肘関節のひとつと、遠位橈尺関節が働くために生じる動きです。

この近位橈尺関節では橈骨頭が回転、遠位橈尺関節では橈骨の遠位端が尺骨を中心として回転することで、回内・回外が生じるため、橈骨は動きますが尺骨は位置的に変化しません。

医師
これもそれぞれについて解説します。

回内

  • 円回内筋(読み方は「えんかいないきん」、英語表記で「pronator teres muscle」)
  • 方形回内筋(読み方は「ほうけいかいなんきん」、英語表記で「pronator quadratus muscle」)
  • 橈側手根屈筋(読み方は「とうそくしゅこんくっきん」、英語表記で「flexor carpi radialis muscle」)

などの筋が収縮することによって生じる動きです。

回内

そして、回内位の場合、橈骨と尺骨は交差します。

回外

  • 回外筋
  • 上腕二頭筋
  • 腕橈骨筋

などの筋が収縮することによる動きになります。

肘関節の回外

そして、回外位の場合、橈骨と尺骨は平行した状態となるのです。

では、これらの動きに問題が生じた場合、検査する方法はあるのでしょうか?
医師
次で検査方法を説明します。

肘関節の動きを検査する方法は?

筋力を評価する検査でMMT(徒手筋力テスト)と、障害の程度を測定するROM(関節可動域測定)があります。

医師
それぞれについて、方法を解説しますね。

MMT(徒手筋力テスト)

肘の運動に関係する金を5〜0の6段階で評価する検査で、

  • 5・・・正常(強い抵抗)
  • 4・・・優(ある程度の抵抗)
  • 3・・・良(重力に抵抗)

と表します。

ROM(関節可動域測定)

肘の可動域を左右で比べながら測定するものですが、あわせて運動時の痛みや轢音(「れきおん」クラッキングといって関節の音)が歩かないかを調べるものです。

参考文献:
病気がみえる vol.11 運動器・整形外科P116〜124
整形外科疾患ビジュアルブック  P254・255
全部見えるスーパービジュアル整形外科疾患 P44〜47
解剖学講義 改定2版P69〜72
第9版 イラスト解剖学P113〜115

最後に

肘関節の動きについて、ポイントをまとめます。

  • 屈曲は、上腕二頭筋・上腕筋・腕橈骨筋の収縮で動く
  • 伸展は、上腕三頭筋・肘筋の収縮で動く
  • 回内は、円回内筋・方形回内筋・橈側手根屈筋の収縮で動く
  • 回外は、回外筋・上腕二頭筋・腕橈骨筋の収縮で動く
  • MMT(徒手筋力テスト)やROM(関節可動域測定)という動きを調べる検査がある

 

肘関節に異常が出る疾患はさまざまあります。

しかし、肘関節に障害が出ると日常生活にも差し支えが出るため、動きの異変をしっかり確認し、早期に医療機関を受診しましょう。

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