関節リウマチの患者さんに高頻度で出現する、血清リウマトイド因子

「リウマトイド因子ってなに?」
「リウマトイド因子が陽性なら関節リウマチなの?」

など、聞きなれない名前に、戸惑うことも多いですよね。

そこで今回は、このリウマトイド因子(英語表記で「Rheumatoid factor」略語で「RF」)について

  • リウマトイド因子とはどんなものなのか
  • 正常値
  • 陽性の場合
  • 注意点

など、気になる内容を解説していきたいと思います。

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リウマトイド因子(RF)とは?

リウマトイド因子とは、自己抗体の一つです。

自己抗体とは、本来敵ではない自分の細胞成分に対して攻撃してしまう抗体のことです。

リウマトイド因子は、中でも免疫グロブリンG(IgG)のFc(尾っぽ)の部分に対する自己抗体を指します。

関節リウマチ(RA:Rheumatoid arthritisの患者さんの血液中に高頻度に出現するため、関節リウマチの診断に有用な検査であり、関節リウマチの診断基準の1項目として用いられています。

(しかし、関節リウマチ以外の場合でも陽性になることがあるので、それについては後ほど説明いたします。)

リウマトイド因子(RF)の正常値・基準値は?

定性法では、陰性ならば正常、陽性ならば異常値となります。

また、現在では定量法が主流となっており、その基準の範囲は、

15IU/ml以下1)

です。

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リウマトイド因子(RF)が陽性で高値の場合考えられる病気は?

医師
考えられる病気と、その陽性率を示します。
  • 関節リウマチ(RA)・・・(約80%)
  • 関節リウマチ以外の膠原病(全身性エリテマトーデス(SLE)、強皮症(SSc)、シェーグレン症候群(SjS)など)・・・(約23%)
  • 肝硬変・・・(約54%)
  • 慢性肝炎・・・(約37%)
  • 急性肝炎・・・(約29%)
  • 肝がん・・・(約28%)
  • 胆道疾患・・・(約11%)
  • 肝臓以外の悪性腫瘍・・・(約16〜38%)
  • 慢性感染症(結核・梅毒・・・(約9%)1)2)

などが挙げられます。

注意する点としては、関節リウマチだからといって必ずしもリウマトイド因子(RF)が陽性になるわけではないという点です。

さらに発症1.5年以内の早期関節リウマチでは陽性率は59%に過ぎません1)

また上にあげたように、関節リウマチ以外の病気でも陽性になることがある点も重要です。

リウマトイド因子(RF)=関節リウマチ と安易に考えてはいけないということですね。

リウマトイド因子(RF)以外の関節リウマチのマーカー抗CCP抗体とは?

抗CCP抗体は、環状シトルリン化ペプチド(CCP)に反応する自己抗体で、リウマトイド因子よりも特異度が高い関節リウマチの診断マーカーとなるといわれています。

(感度67%「早期例では約48%」・特異度95%)3)

しかし、現在では感度において劣るため、近年有望視されつつも、早期診断においては以前として身体所見や症状など総合的に診断する必要があります。

リウマトイド因子の結果を踏まえた注意点!

実は、健常者における陽性率は0.3〜3.1%で、高齢者になるほど高くなるという事実があります。

健常者でも陽性になることあるんですね。
医師
そうなんです。

リウマトイド因子が陽性の場合、まずは、最も頻度の多い関節リウマチを疑い、症状(身体に関節腫脹・痛み・変形がないか)やX線検査などでチェックする必要があります。

医師
異常値でなくても、これらの症状がある場合には、詳しい検査をしてみることがオススメです。

リウマチ専門医を受診すると、近位指節間関節・中手指節関節・手関節といった場所の関節腫脹・活動性関節炎が6週間異常続くことや、

  • 抗CCP抗体(ACPA)陽性
  • CRP(急性期反応物質として)の異常
  • 赤沈の異常

などを確認することになります。

参考文献:
1)人間ドック健診の実際P174
2)今日の臨床検査 2011ー2012 P283
3)病気がみえるvol.6免疫・膠原病・感染症P57 

最後に

リウマトイド因子について、ポイントをまとめます。

  • リウマトイド因子は、免疫グロブリンG(IgG)のFc(尾っぽ)の部分に対する自己抗体
  • 定性法では陰性なら正常
  • 定量法では15IU/ml以下なら正常
  • 関節リウマチの場合、高頻度で高値となる
  • 健常者でも陽性となることがある

 

説明しましたように、陽性ならば絶対関節リウマチ、もしくは何らかの病気というわけではありません。

まずは、本当に病気が隠れているのかどうかを検査して、原因をはっきりさせることが重要です。

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