人間ドックというのは誰もがご存知でしょうが、歯科ドックなるものがあることをご存知ですか?
え〜?
どんな検査なのか気になります。
そこで今回は、歯科ドックについて、
- わかる病気
- 料金
- 検査項目
- 異常発見時の対応
など、気になる内容を徹底解説していきたいと思います。
歯科ドックとは?わかる病気は?
虫歯(齲歯)だけでなく、口腔内の疾患を早期発見するための健康診断を、歯科ドックといいます。
一般的に口腔内の疾患というと、虫歯を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、歯科ドックでは
- う蝕(うしょく):口腔内の細菌が(糖質から作った)酸により、歯質が脱灰されて起こる歯の実質欠損のこと
- 歯周病:歯垢内の細菌により歯肉に炎症をひき起こして、歯を支えている骨を溶かしていく病気のこと
- がん
などを早期発見・治療を行うためのものです。
歯周病などよく耳にするため、生活習慣病における高血圧や高脂血症のようについ軽視されがちです。
しかし、これらは慢性的な経過をたどり、とくにう蝕などは自然治癒がほとんど見込めません。
ですので、早い段階で見つけることが重要となります。
歯科ドックを受けるべき年齢
- 20歳以降
う蝕や歯周病、がんを含む口腔粘膜疾患は、20歳以降から増加傾向にあります。
平成23年度歯科疾患実態調査によると、う蝕と歯周病と年齢の関係は以下の通りです。
子供の頃は、学校で行われる毎年の検診や、妊娠時に無料で受けられる歯科検診なんかがありますが、そう考えると大人になって自ら受けに行かない限り受ける機会ってないですもんね。
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歯科ドックの料金はどれくらいかかる?
でも、いざ受けたいと思っても、料金がどれくらいかかるものなのか気になりますよね?
- 32,400円
- 20,000円
- 30,000円
- 18,000円
- 10,000円
このように、バラつきがあります。
平均して、30,000円前後のところが多いようですが、一般的に歯科医院では自由診療となるため検査費用や治療費用にも開きがあるため、このような差が出ているようです3)。
また、歯科ドックは保険対象外となるので、費用が高くなるということもあります4)。
歯科ドックの検査項目は?
日本歯科人間ドック学会2)が推奨する、歯科ドックの基本メニューというものがありますので、以下に紹介します。
- 健康調査票の記入
- パノラマX線撮影
- 全身所見
- 口腔外検査
- 口腔内検査
という流れで検査が行われます。
全身所見では、
- 体格:太りすぎ・痩せすぎ (BMIで判定)
- 姿勢・歩行
- 皮膚:色素沈着
などをチェックします。
また、口腔外検査では、
- 健康調査票の確認・血圧・脈拍
- 唾液検査
- 視診
- 触診
- 顎関節症関連検査
などが、口腔内検査では、
- 口腔粘膜検査
- 画像検査:パノラマX線写真の読影
- う蝕検査
- 歯周病検査
- 咬合検査
などが行われます。
このように、口腔内の問題といっても、異常が口腔外や全身にまで現れることもあるので、トータルで調べるのが歯科ドックというわけです。
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歯科ドックで異常が発見されたらどうする?
歯科ドックで最も多く発見される異常は、う蝕や歯周病です。
これらは一般歯科でも対応可能なため、かかりつけの歯科医院受診を勧められます。
また、パノラマX線で発見できた顎骨の異常やがんなどは、専門医の受診が必要となるため、適切な医院を紹介されることになります。
参考文献:人間ドック健診の実際P239〜242 1)241
参考サイト:2)日本歯科人間ドック学会
3)4)すいた駅前歯科
最後に
歯科ドックについて、ポイントをまとめます。
- 歯科ドックは、口腔内の疾患を早期発見するための健康診断
- 20歳以降の歯科ドックが勧められる
- 歯科ドックを実施している施設によって料金に開きがあるが、30,000円前後かかることが多い
- 健康調査票の記入・パノラマX線撮影・全身所見・口腔外検査・口腔内検査が実施される
- う蝕や歯周病はかかりつけの歯科医院へ・顎骨の異常やがんなどは専門医を受診
歯は、一生付き合っていかなければいけないものです。
いつまでも元気に美味しいものを食べられるために、ご自分の口腔内のチェック、歯科ドックも定期的に行うことが勧められます。
とても参考になりました。
適切な委員を紹介します。→委員 → 医院もしくは、医師・歯科医師
大垣様
コメントいただきありがとうございます。
誤字をご指摘いただきありがとうございます。
修正させていただきました。