背骨である胸椎や腰椎にシュモール結節(Schmorl結節)と呼ばれるものができることがあります。

腰椎椎間板ヘルニアに関連があるこのシュモール結節ですが、どのようなものなのでしょうか。

そこで今回は、シュモール結節について、

  • そもそもシュモール結節(Schmorl結節)とは?
  • シュモール結節の症状
  • シュモール結節の画像所見
  • シュモール結節の治療

について図(イラスト)や実際のMRIやCTの画像を用いて解説しました。

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そもそもシュモール結節(Schmorl結節)とは?

まず、 上の図のように椎体と椎体の間にある椎間板の中の髄核が後方に突出するのが(通常臨床上しばしば問題となる)椎間板ヘルニアであり、神経根や脊髄を圧迫してさまざまな症状を引き起こします。

シュモール結節のイラスト・図

一方でシュモール結節は、椎体の前方や後方ではなく、椎体内に突出します。

椎体(背骨)の中でも下部胸椎と上部腰椎に多く見られます。

また、椎体の中央部に認めることが多いですが、辺縁にも出現することがあります。

なお、椎間板が脱出するのが椎間板ヘルニアですので、このシュモール結節は椎間板ヘルニアの一つ(椎間板ヘルニアに含まれ、垂直型のヘルニア、椎体内ヘルニアなどと呼ばれます)ということができます。

シュモール結節の原因は?

なぜ椎体内に髄核が突出するようなことが起こるのでしょうか?

実は、椎間板は成長時に椎体から血管の供給を受けています。

そのため血管が貫通するところでは、軟骨板の形成が不十分で弱いところがあるのです。

その弱い箇所から椎間板の髄核が飛び出してしまうということです。

また、このように髄核が飛び出すことを加速させる原因としては、

  • 加齢などに伴う退行性変化
  • 終板や椎体を脆弱化させる他の疾患(外傷、感染、骨粗鬆症、副甲状腺機能亢進症、パジェット病、腫瘍性病変、Scheuermann病など)

が挙げられます1)

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シュモール結節の症状は?

シュモール結節は通常は無症状です。

しかし、急速にこのシュモール結節ができたときには、疼痛をともなうことがあります。

シュモール結節のCT、MRI画像は?

シュモール結節はレントゲンやCT検査でも診断できることがありますが、MRIがより明瞭です。(急性期の場合はレントゲンやCTでは指摘が困難な場合があります。)

MRI画像で、椎間板から連続して椎体内に入り込む様子(椎体の終板を貫通する髄核)を観察します。

急性期の場合は、シュモール結節の周囲にT1強調像で低信号、T2強調像で高信号の浮腫や炎症を反映した所見を認めます

慢性期になると、周辺に骨硬化を伴うようになります。

症例 20歳代男性

シュモール結節のCT画像

腰椎CTの矢状断像です。横から見た画像と考えてください。

S1(第一仙椎)の上縁に骨透亮像を認めており、周囲に骨硬化を伴っています。

シュモール結節を疑う所見です。

症例 70歳代男性

シュモール結節のCT画像

腰椎CTの矢状断像とL3レベルでの横断像です。

L1(第1腰椎)、L2(第2腰椎)、L3(第3腰椎)の下縁、L4(第4腰椎)の上縁に先ほどと同様のシュモール結節を疑う所見が多発しています。

L3の横断像では椎体のほぼ真ん中に周囲に骨硬化を認める骨透亮像を認めているのがわかります。

またこの症例では、L4は前方に辷りを認めており、L4/5では椎間板腔の減高および終板の骨硬化を認めています。

症例 70歳代男性

シュモール結節のMRI画像

続いてMRIの画像を見てみましょう。

T1強調画像およびT2強調画像の矢状断像です。

腰椎L3の下縁にシュモール結節を認めています。

症例 50歳代 男性

シュモール結節のMRI画像

T1強調画像とT2強調画像の矢状断像です。

腰椎L2の後方上縁にシュモール結節を認めています。

シュモール結節の治療は?

通常は無治療ですが、疼痛が強いときには、痛み止めなどで様子を見ます。

最後に

シュモール結節についてまとめました。

  • シュモール結節とは、椎間板ヘルニアの一つであり、椎体(背骨)に髄核が突出したもの
  • シュモール結節の原因は退行性変化の他、さまざまなものがある
  • シュモール結節はレントゲンやCTやMRIの画像で診断することができる
  • シュモール結節は通常無治療で様子をみる

という点がポイントです。

参考になれば幸いです<(_ _)>

参考文献)脊椎脊髄疾患のMRI第2版P104

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